常駐先に移って半年が経った頃、朝起き上がるのがつらくなっていました。現場のチームに馴染めていない感覚は最初からありましたが、それが慢性的なものになっていたのだと、その頃ようやく気づきました。
常駐先の社員の方たちは決して意地悪ではありませんでした。ただ、自分はあくまで外から来た人間という空気があって、ランチも一人で済ませることがほとんどでした。わからないことを質問しにくい雰囲気の中で、曖昧なまま作業を続ける日が積み重なっていきました。
限界だと感じたのは、ある朝、駅のホームで足が止まったときです。このままでは続けられないと思い、所属している会社の担当者に連絡を入れました。退職したいと伝えると、担当者の声のトーンが少し変わった気がしました。
返ってきた言葉は、『今は常駐先との契約の区切りが悪い』『気持ちはわかるけど、もう少しだけ待ってほしい』というものでした。その言葉を、その後何度聞いたかわかりません。話し合いのたびに共感してもらえるのに、結論はいつも『もう少し』でした。
自分でも動こうと思い、退職に必要な手続きを調べました。ところが、自社・常駐先・エンド企業という三者の契約関係が絡んでいて、どこに何を提出すればよいのかがよくわかりませんでした。問い合わせるたびに話が別の担当へと回り、気づいたら一ヶ月が過ぎていました。
その間も常駐先には通い続けていました。退職を申し出ていることは現場に知らされておらず、普段どおりに振る舞わなければならないのが一番しんどかったです。画面を見ながら笑って相槌を打ちながら、頭の中は空っぽのまま、という日が続きました。
退職が正式に認められたのは、最初に申し出てから四ヶ月後のことでした。在籍が延びたことで、社会保険や有給消化の扱いに思ったより複雑な部分が生じ、退職後もしばらく書類の手続きに追われました。
今振り返ると、最初に相談したときにもっと別の手段を調べておくべきでした。辞めたいという気持ちを正直に伝えれば動いてもらえると思っていましたが、それだけでは変わらないこともある、ということを身をもって知りました。