SES20代多重連絡成功例エンジニア即日退職

複数の連絡が同時に来るようになって、どこに向いていればいいかわからなくなった

実際の相談傾向をもとに再構成したケースです。特定の個人や事業者を示すものではありません。

SESとして働き始めて2年が過ぎた頃、気づけば毎日スマートフォンを手放せなくなっていました。客先に常駐しながら、自社の上長からも随時確認の連絡が入る。それ自体はわかっていたことでした。でも、それが同時多発的に重なるようになったのは、ちょうど2つ目のプロジェクトに掛け持ちで入れられた時期からです。

朝イチで客先のリーダーからタスクの確認メッセージが届き、それに返信しているあいだに自社の担当から「今どんな状況?」と別のチャットが入る。昼休みに折り返そうとすると、もう一方の現場担当者から「先週の件、どうなりましたか」と追加の問いかけが来ていました。食事をしながら返信を打つことが当たり前になっていき、気がついたら箸を持つ手とスマートフォンを持つ手が同じくらいの頻度で動いていました。

困ったのは、誰も悪意を持っていなかったことです。それぞれの連絡は、どれも仕事として正当なものでした。ただ、受け取る側にとっては、どこからともなく同時に引っ張られているような感覚で、一つに集中しようとするたびに別の方向から声がかかる状態が続きました。夜、ベッドに入ってから「返し忘れた連絡があったかもしれない」と思うと、すぐに確認せずにはいられなくなりました。

あるとき、客先のミーティング中に自社上長から「今すぐ折り返せるか」というメッセージが来たことがあります。会議中であることは伝えてあったはずでした。でも端末の画面が光るたびに心拍が上がって、話の内容が頭に入ってこなくなりました。ミーティングが終わって席に戻ると、今度は別件で別の担当から確認が入っていました。その日の夕方、帰りの電車の中でぼんやりとつり革を握りながら、自分がどこにいるのか一瞬わからなくなる感覚がありました。

退職を考え始めたのはその頃からです。ただ、辞めるとなると、客先にも自社にも話をしなければいけない。どちらに先に伝えるべきか、伝えたあとにどんな反応が来るか、想像しただけで体が重くなりました。引き留めの連絡が来たとき、今の自分にそれをさばく余力があるかどうか、自信が持てませんでした。

ある夜、退職の手続きを代わりに進めてくれる窓口があることを知りました。自分が直接会社と交渉しなくていい、連絡の窓口をそこに一本化できるという説明を読んで、すとんと決断できました。申し込んだのは深夜でしたが、翌朝には確認の連絡が来ていて、その日のうちに動き始めてくれました。

退職の意向は、代行を通じて自社に伝えられました。その後、自分のスマートフォンに直接かかってくる仕事の連絡は止まりました。最初の一日は、何か見落としているのではないかという不安が続きました。でも二日目の朝、通知のない静かな画面を見たとき、久しぶりに深く息を吸えた気がしました。

退職が正式に完了したのは、申し込みから数週間後のことです。手続きの細かいやり取りはすべて間に入ってもらい、自分は指示された書類を準備するだけでした。退職後、しばらくはスマートフォンの通知音が鳴るたびに肩が緊張することがありましたが、それも少しずつ薄れていきました。

今になって思うのは、もう少し早く動けばよかったということです。複数の連絡が重なること自体が問題なのではなく、それをひとりで全部受け止めようとし続けたことが、じわじわと消耗につながっていたのだと感じます。辞めるという選択肢を、もっと早く具体的に考えてもよかったと思っています。

このケースで不安になりやすい点

  • - 会社へどう伝えるか
  • - 本人へ直接連絡が来ないか
  • - すぐ辞めたい時にどう整理するか

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