パート・アルバイト30代店長が怖い成功例退職

店長が怖くて、辞めると言い出せなかった30代の話

実際の相談傾向をもとに再構成したケースです。特定の個人や事業者を示すものではありません。

そのお店で働き始めたのは、子どもが少し手を離れて、自分の時間が少しだけ戻ってきた頃のことでした。家から近くて、週に数日だけ入れるシフトが都合よく、深く考えずに採用の連絡を受け入れました。最初の数週間は、それなりに穏やかに過ぎていきました。

店長が怖い、と気づいたのは、入って一ヶ月ほどしてからです。指導というより詰問に近い言い方で注意されることが多く、ミスをするたびに他のスタッフの前でも声を荒げられました。理不尽だとわかっていても、その場では何も言い返せませんでした。帰り道、ずっと胃のあたりが重いままでした。

出勤前になると、体が少しずつ重くなっていきました。着替えながら、今日も何か言われるだろうか、と考えるようになりました。シフトの前日の夜は眠りが浅く、アラームより先に目が覚めることが増えました。パートだから、という言葉で自分に言い聞かせていましたが、それも段々と効かなくなっていきました。

辞めようと思ったのは、ある日の閉店作業の後でした。ささいなことで長い時間立たされて注意を受け、その間ずっと目を合わせることができませんでした。帰宅して、ソファに座ったまましばらく動けませんでした。もうここには行けない、という気持ちが、静かにはっきりと固まりました。

ただ、辞めると伝えることが、どうしても怖かったです。あの顔を思い浮かべると、電話口でも萎縮する自分が想像できました。メッセージを書いては消して、何日も経ちました。家族に相談しても「自分で言うしかない」と言われるだけで、それはわかっていても、できなかったのです。

調べているうちに、本人の代わりに退職の連絡を行ってくれるサービスがあることを知りました。パートやアルバイトでも使えると書いてあって、少し驚きました。正直、自分みたいな立場でも頼んでいいのかと迷いましたが、もう限界だという気持ちの方が大きかったので、申し込むことにしました。

連絡はすべてその窓口を通じて行われ、自分が直接店長と話すことはありませんでした。退職が受理されたと連絡を受けた時、信じられなくてしばらく画面を見つめていました。あれほど重かった出勤前の時間が、もう来ないのだと気づいた瞬間、じわりと肩の力が抜けていきました。

制服を返却する時だけ、一度だけ店に行きました。店長とは顔を合わせませんでした。袋を渡して、軽く頭を下げて、そのまま出てきました。帰り道は、ずっと晴れた空を見ながら歩きました。

パートだから我慢するべきだ、という気持ちが長い間自分を縛っていたと、後になって思います。雇用形態に関係なく、辛ければ辞めていい。それだけのことが、あの頃の自分にはなかなか信じられませんでした。

このケースで不安になりやすい点

  • - 会社へどう伝えるか
  • - 本人へ直接連絡が来ないか
  • - すぐ辞めたい時にどう整理するか