営業20代未払い残業失敗例労働問題

残業代が出ないことに気づいた時、もう手遅れだった

実際の相談傾向をもとに再構成したケースです。特定の個人や事業者を示すものではありません。

入社して最初の給与明細を受け取った時、数字がおかしいとは思っていました。でもそれが何を意味するのか、当時の自分にはまだよくわかっていませんでした。毎月20時間以上は残っていたはずなのに、残業代の欄はほとんど変わらなかったのです。

先輩に聞いてみると、「うちはみなし残業だから」と一言で終わりました。みなし残業という言葉は知っていましたが、それが何時間分まで含まれているのか、自分がどれだけ超えているのか、当時はまったく把握できていませんでした。確認するタイミングも、なんとなく逃してしまいました。

月を重ねるごとに残業は増えていきました。営業目標は毎月積み上がり、夜の訪問や週末の資料作成が当たり前になっていきました。体はじわじわと疲れていきましたが、同期も同じように働いていたので、これが普通なのだと思い込もうとしていました。

退職を考え始めたのは、入社から1年半ほど経った頃です。気力が戻らない朝が続くようになり、通勤中に胃のあたりがずっと重くなっていました。このままでは長く続けられないという感覚だけははっきりしていました。

退職の意思を伝えると、上司から「残業代は規定通り支払っている」と言われました。でも自分では、支払われていない分があるはずだという感覚がありました。退職後に労働基準監督署に相談しようと考えていましたが、タイムカードの記録をほとんど手元に残していなかったことに気づきました。

証拠になるものといえば、スマートフォンの通話記録と断片的なメールの履歴だけでした。勤務時間を証明できるものを退職前に集めておくべきだったと、その時になってようやく理解しました。相談窓口の方には丁寧に対応していただきましたが、記録が不十分では進められることに限界があると告げられました。

未払い分の回収はほとんどできないまま、手続きは終わりました。退職そのものは済んだのに、ずっとすっきりしない気持ちが残りました。お金の問題よりも、もっと早く自分の状況を正確に把握しておけばよかった、という後悔の方が重くのしかかってきました。

あの頃の自分に伝えられるなら、給与明細は入社初日から細かく確認すること、勤務記録は自分でも必ず手元に残しておくことを、まず言いたいです。おかしいと感じた時点で動いていれば、結果は変わっていたかもしれません。気づいた時にはもう、取り戻せる状態ではありませんでした。

このケースで不安になりやすい点

  • - 会社へどう伝えるか
  • - 本人へ直接連絡が来ないか
  • - すぐ辞めたい時にどう整理するか

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