派遣30代更新停止成功例契約終了

更新されないと告げられた日から、やっと前を向けるまで

実際の相談傾向をもとに再構成したケースです。特定の個人や事業者を示すものではありません。

派遣で同じ職場に入って、気づけば二年以上が経っていました。職場の空気にも慣れて、担当業務もひと通り覚えて、このまましばらく続くのだろうと、なんとなく思っていました。更新の時期が近づいても、前回と同じように書類が届くものだと信じていたのです。

異変を感じたのは、更新月の三週間ほど前でした。派遣元の担当者から「一度お話ししたい」と連絡が入り、電話口でやんわりと、「先方から今回は更新を見送る方向で、という話がありまして」と告げられました。頭では言葉の意味を理解しているのに、胸のあたりがぼんやりとしたまま、しばらく何も考えられませんでした。

電話を切ったあと、しばらく画面を見つめていました。契約満了という言葉は知っていましたが、自分のこととして受け取ったのは初めてでした。理由を詳しく聞いても「業務上の都合」という言葉しか返ってこず、何が足りなかったのか、何を間違えたのか、ずっと頭の中でぐるぐると繰り返していました。

残りの契約期間は約三週間。引き継ぎをしながら職場に通い続けるのが、想像以上に気力を消耗しました。何事もなかったように席に座り、挨拶をして、仕事をこなす。そのあいだずっと、「もうここには戻れないんだ」という感覚が、じわじわと背中にのしかかってきていました。

退職手続きや次のステップについて調べはじめたのは、残り一週間を切ったころでした。派遣の場合、契約満了で自然に終わるとはいっても、書類の確認や失業給付の手続きなど、自分で動かなければならないことが思ったより多くありました。何から手をつければいいかわからず、退職に関する相談窓口に問い合わせてみることにしました。

担当の方は、こちらの状況を落ち着いて聞いてくれました。派遣の契約満了と退職代行の関係、手続きの流れ、派遣元との連絡のやり取りについて、順を追って説明してもらえたので、ようやく霧の中に輪郭が見えてきた気がしました。「一人で全部抱えなくていい」とわかっただけで、少し肩が軽くなりました。

最終出勤日を終えたとき、これほど早く片がつくとは思っていませんでした。必要な書類のやり取りも、派遣元への確認も、思っていたよりずっとスムーズに進みました。何よりよかったのは、感情的になりながら自分で電話をかけ続けなくて済んだことだったかもしれません。

契約が終わってから数日後、久しぶりに平日の昼間に外を歩きました。空が広くて、少し驚きました。ずっと小さな画面と蛍光灯の下にいたのだな、とぼんやり思いました。更新停止を告げられたあの電話から、気持ちが整理されるまでにそれなりの時間がかかりましたが、手続きだけは淀みなく終えられたことが、前を向くための小さな足がかりになりました。

あの経験を経て思うのは、派遣という働き方は契約の終わりが突然訪れることがあるということ、そしてそのときに一人で全部をさばこうとしなくていい、ということです。手続きのことで頭がいっぱいになってしまうと、次の一歩を考える余裕がなくなってしまう。頼れる場所を早めに探しておくことが、自分を守ることにつながるのだと、今はそう感じています。

このケースで不安になりやすい点

  • - 会社へどう伝えるか
  • - 本人へ直接連絡が来ないか
  • - すぐ辞めたい時にどう整理するか

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